アドラー式子育てを実践してみたら子育てが少し楽に、楽しくなった

アドラー式子育て実践してみたら子育てが楽に楽しくなった

子育て、大変です。何が大変って、こちらの思い通りに全く動いてくれない自由な子供たちに振り回されること。イライラしてしまったり、叱ってしまったり、毎日のように自己嫌悪、反省を繰り返していました。
更に辛かったのは「正解がないこと」。こんな言い方や対応したら子供に悪影響を与えるんじゃないか・・どうしたらいいんだろう、とよく悩んでいました。

そんな時、「嫌われる勇気」を読んで、子育てに活用できることを知り、他の本も読んで勉強しました。そして実際にその方法を子育てに適用してみたら、、もちろん完璧にできているわけではないですが、かなり気持ちが楽になり、子供にも適切に対応できるようになったと思います。

何より、もちろんこれが正解なのかどうかは分からないですが、自分が納得のいく指針みたいなものがあることでかなり心強くなりました。
昔の自分に読んでもらうような気持ちで、アドラー心理学の子育てに応用できそうな部分をまとめたいと思います。

目次

アドラー心理学とは

20世紀初頭に オーストリア出身の精神科医アルフレッド・アドラーが創始した心理学の体系です。「人を動かす」などの著作者であるデール・カーネギーや「7つの習慣」で知られるスティーブン・コヴィーなど様々な著名人にも影響を与えているようです。

アドラー心理学にはたくさんの思想や技法が出てきますが、今回は子育てに生かせるポイントに絞ってみたいと思います。

アドラー流の子育てのポイント

親の課題と子どもの課題を分ける

親の課題と子どもの課題を分ける

「課題の分離」というのはアドラー心理学でとても基本的な考え方で、自分の課題と相手の課題をしっかりと分けて、相手の課題には踏み込まないし、自分の課題には踏み込ませないというものです。

子育てにおいても、これを頭に入れておくのはとてもおすすめです! 何か問題が起こった時に「これはどっちの課題か?」 と考え、「子どもの課題」ならそこには踏み込まない。親の課題か 子どもの課題かを見分ける方法は、「その選択によって起こる結果を最後に引き受けるのは誰か?」を考える事です。

例えば、「勉強をしない」という問題は、最終的に困ることになるのは子どもなので「子どもの課題」なので介入しない。ただ、完全に放置してしまうとそれこそ本当に子どもが困ることになってしまうので、子どもが何をしてるのか知ろうとし、見守り、本人が勉強したいと思ったらいつでも助けるように伝えておくことが必要だそうです。

「課題の分離」はきっと親も楽になる考え方

「片付けしない」「なんでもすぐやめてしまう」とか子どものちょっと目についたところを片っ端から自分の問題にして「何とかしなきゃ!」って思ってしまう親って私も含めて結構いると思います。でも・・しんどいです。
ここで大事なのは「子どもを信じる」ということなのかなと思っています。そして「子どもを信じよう」という心構えができると、子育てってちょっと楽になると思います。

ただ実際には、、できないことも多いです!だって、テレビを延々に見てたらさすがに「これは子どもの課題だから口出しはダメだな・・」なんて見守ってられず「そろそろ終わりなさい」って言っちゃいますよね。

例えばテレビに関しても以前なら、「もう消すよ!やめられないならテレビ捨てるよ!」って言ってました。(今でもたまに言ってます)
でも最近は、テレビを見る前に「時計のどこまで見る?」とか「2までにしようか」と聞いたり提案したりしています。そうすると大抵は自分からちゃんと時計をみて消すようになりました。
今まで何も考えずに「こうしなさい、ああしなさい」と言っていたことに対して「これは子どものために言ってる?それとも自分のため?」と考えるクセもつきました。

子どもにとって、自分の課題に介入されないことの大切さ

「子どもの課題」に親が介入しまくってしまうと何が起きるかというと、「困難に直面する」ことが無くなってしまうということ。「困難に直面することを教えられなければ予め困難を避けようとしてしまう」ことが危惧されます。

例えば・・
子どもが片づけをしない
⇒最終的に困るのは誰?片付けの習慣がつかない結果を引き受けるのは子ども
 部屋が散らかっていて落ち着かない気分になるのは親
なので、「片付けしてほしい、片付けてくれると嬉しい」など気持ちを伝えて、後は何も言わない。
もしその結果、子どもにとって何か大切なものを無くしてしまったとしてもそこで「片付けをしない結果無くしてしまった」ということを学んでいく。

子どもに対して尊敬の念を持ち、ひとりの人間として扱う

尊敬するためには子どもが好きなことに関心を持つこと

アドラー心理学のいう「尊敬」とは、子どもを変えようとも操作しようともせず、「ありのままの存在」として認めること。無条件に尊敬する関係がないと耳を傾けてもらえないということです。

尊敬するためには子どもが好きなことに関心を持つこと

子どもを尊敬し、子どもに尊敬していることを伝える第一歩としては、子どもをしっかり観察して「子どもがやっていることに関心を向けること」が大事だそうです。どんなに「ためにならない」と思ってしまうような遊びやゲームなどだったとしても、まずはどんなものか理解しようとして、なんなら自分もやってみること。そうすることで、子どもは自分が認められていることを実感します。

これは私も耳が痛い箇所でした。4歳の娘は最近YouTubeを知ってしまいいつも見たがります。私はなんとなく「YouTube=人生のためにならないもの」という決めつけがあって、興味を持つこともありませんでした。多分そう思っていることが娘にも伝わってしまっていると思います。
でも・・子供のころ、確かに自分がすごく好きなものがあった時、母にも見てもらいたかったことを思いだしました。興味ないのはまだしもそれが否定されたら・・すごく悲しい思いをするだろうなぁと反省しました。

子どもがどんなことをしていても、まずは興味を持って、自分もやってみる!楽しんでみる!

ほめない・ごほうびをあげない

アドラー心理学では、賞罰教育、つまり「良いことをしたらほめる、悪いことをしたら罰を与える」ということを否定しています。なぜかというと、「ほめてくれないなら適切な行動をしない・挑戦しない」「罰せられないなら不適切な行動をする」につながるからです。これは大人になっても「承認欲求を満たすために生きる」=「他者の基準で生きる」ことがしんどいことを思うとすごく納得できます。

ただ、、正直、「ほめない」というのは難しい時もあります。というかめっちゃほめてしまってるかもしれないです。でも、ほめるときはただ「上手だね」「えらいね」だけではなく、例えば絵を見せてくれた時は「ここの色が好きだな~!」と具体的なことを言うようにしたり、パズルができた時は「一人で頑張ったね~!」とプロセスをほめるようには心がけています。

叱らない・罰を与えない

子どもが問題行動を起こすときは、「それが悪いことと知らない」場合か、「構ってほしい・注目されたい」場合があると言います。
前者の場合も、例えば花壇の花を摘んでしまうなど、叱ってしまうことはよくあります。でもよく考えると知らないだけなのに 叱られるのは横の関係ではありえないし、理不尽です。その時はそれがいけないことだと教えるだけで十分です。

後者の場合は、結局「かまってもらえた」と理解されまた繰り返しがちになるといいます。また、罰する人がいなければ問題行動をする、親の考えを押し付けられることを察し親子関係が悪くなる、、ということにもつながりかねないと言います。

じゃあ、どうすれば良いのか、というと、普段から子どもに関心を持ち、適切な行動をした時に声をかけつづけることだそうです。

ほめない・叱らない代わりに「勇気づけ」を

ほめない・叱らない代わりに「勇気づけ」を

アドラー心理学でとても大事な「勇気づけ」という言葉。これは、「子どもの困難を解決するよう援助すること」。目的としては子どもが自分で直面する困難を解決できるように手助けすることで、子どもの評価をしない・機嫌を取ることではないということが大事です。

例えば、「ありがとう」と感謝の言葉を伝えたり「嬉しい、楽しい」という気持ちを伝えることは上下関係ではなく横の関係から出てくる言葉です。
「ほめる」と「勇気づけ」を見分ける方法としては、同じシチュエーションで その言葉を 夫や友達にかけるかな?と考えるのが簡単かと思います。
例えば片付けなどを一緒にやってもらった時に、「よくできたね」とか「えらいね」とは言わない。「ありがとう」「助かった」とかですね。

例えば・・・
子どもが夕食の手伝いをしてくれた時
⇒「えらかったね!よくできたね!」などではなく「お手伝いしてくれて本当に助かったよ!ありがとう」など

怒りの感情は抑えることができる

アドラー心理学によると、感情というのは、自然に出てくるものではなく自分が目的のためにあえて作り出すものだそうです。「怒る」のは、「怒ることを道具にして子供を屈服させたいから」。だから本来は「抑えることができる」もの。

これは、読んでいてすごく納得できた部分でした。確かに感情的に怒ってしまう時って、怒りの感情が湧き出てくるような気もしますが、自分で「怒ろう!」と思っているような自覚もあったから。あとは子供に負けちゃいけない、みたいな変な意地のようなものがあったような気がします。

これも、まだまだ修行不足で感情をうまく抑えるのがまだ難しいのですが、私は以下のことをやってみようと思っています。
①まずはそこから離れて一人になってみる。
怒りのピークは6秒間なので、その6秒をやり過ごせば気持ちを抑えることができるそうです。
②「死ななきゃなんでもいっか」と思ってみる。
いや、実際はそんなことないんですが、、いったん極端な考えに振り切ってみたら意外と肩の力が抜けることがあります。

アドラー流子育てを実践するのにおすすめの本

マンガでよくわかるアドラー流子育て

アドラー流の子育ての要点を、マンガを交えてとても分かりやすくかみ砕いて教えてくれます。初めの1冊にちょうど良いかと思います。

嫌われる勇気

今さら紹介するまでもないベストセラーです。哲人と青年との対話形式で、アドラー心理学の概要が詳しく分かるようになっています。対話形式なので、実際に読者が疑問に思いそうなことを青年が尋ねる形なので、とても読みやすく理解もしやすいのでおすすめです。

幸せになる勇気

アドラーの教えをいざ実践する難しさと、それに対する答えを、「嫌われる勇気」と同様対話形式で読むことができます。

モンテッソーリ教育の本を読むのもおすすめ

実は、アドラーの前にモンテッソーリ教育にも興味がありいくつか本を読んでいてとても良い教育法だなぁと思っていました。特に考え方が好きでざっくりいうと「子どもは生まれつき自分を成長させる力と意志をもっているので、大人は子どもを観察して成長要求をくみ取らなければならない。子どもの自発的な活動を助ける役割を果たすべき 」というもので、アドラーともかなり通じる部分があると思います。
モンテッソーリ教育は、より具体的な子育ての方法に落とし込んでいるので、すごく参考になると思います。

でもやっぱり「アドラー流子育ては無理そう!」と思う人へ

でもやっぱり「アドラー流子育ては無理そう!」と思う人へ

すごく気持ち分かります。「ほめない」「叱らない」はかなり難易度高いです。そして子どもが抱えている問題に介入せず援助する、という方法も忍耐がいるし難しいです。私も正直全然できている気がしないですが、心に留めておくのは為になるんじゃないかと思っています。

あまりこだわりすぎても、「できてないんじゃないか」「今の言い方は良かったんだろうか」など気になりすぎて逆に子育てが苦痛になってしまうかもしれません。

それだと元も子もないので、例えば、

①子どもの関心に関心を持って、先入観で否定しない
②先回りして色々やらない。待つ。
③子どもの良いところに注目して、子どもを信じる
④「ありがとう」と伝える

これだけでもできていれば、多少叱ったりしてしまっても合格!と思うぐらいの気持ちで良いんじゃないかと個人的には思うのです。

そもそもアドラー自身が、この心理学を習得するまでは、それまで生きてきた年数の半分はかかると言っていたそうです。・・ってことは約15年!?子ども成人するわ!

そんなものだそうなので、焦らず・のんびりとやっていけたら良いなと思います。

KAO
8歳と5歳の子どもがいます。
47都道府県制覇してしまうほど旅行が好きで8年間旅行会社勤務していました。
子供との思い出は今しか作れないと思い、旅行・お出かけを中心に子供との暮らしが楽しくなる情報を発信します。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次